おすすめの一首

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まことにおすすめ

一記事に一首だけ載せているとは限りません。連作単位で、そこにある短歌をすべて引いているものもあります。いずれも愛しぬける短歌です。ここをこうおさえるといい短歌ができる、歌作上の発見を記録しているものもあります。

長嶺元久「四十年間務めたるけふも」一人生をかけて咲いた花

過ぎた日々が短歌で試される 内科医を四十年間務めたるけふも読みをり『風邪の診かた』を(長嶺元久) 本阿弥書店『歌壇』2016.1月号「ドラえもんのポケット」より この連作「ドラえもんのポケット」は、歌集『百通り』(本阿弥 長嶺元久「四十年間務めたるけふも」一人生をかけて咲いた花

小島なお「母親に抱かれ静かになりし子の」永遠の親和の権化

非日常が未来を進む 母親に抱かれ静かになりし子の眼は深みどり深夜のバスに(小島なお) 第50回(2004年)角川短歌賞「乱反射」より 「深夜のバス」は、何も珍しい話ではないが、平凡とも言い難い。非日常である。 「母親に抱 小島なお「母親に抱かれ静かになりし子の」永遠の親和の権化

遠山光栄「我にふれじと磨く」繊細はこれを試練に生き続けた

短歌で人間が先に砕けることを ひたむきに鏡をみがく底ごころ得堪えぬ我にふれじと磨く(遠山光栄) 東京堂出版『現代短歌の鑑賞事典』馬場あき子【監修】 遠山光栄・<秀歌選>(『杉生』昭和18)より 胸のうちに慰めの言葉を探さ 遠山光栄「我にふれじと磨く」繊細はこれを試練に生き続けた

雨宮雅子「百日紅は咲き盛り」いかなる時も志を展べようと

緊迫した時間が経過する短歌 しんしんと百日紅は咲き盛り夏のまなかにとほき夏あり(雨宮雅子) 東京堂出版『現代短歌の鑑賞事典』馬場あき子【監修】 雨宮雅子・<秀歌選>(『悲神』昭55)より 天地を畏む人がいる。ほんとうにい 雨宮雅子「百日紅は咲き盛り」いかなる時も志を展べようと

紀野恵「たつぷりのレモネード」短歌をやめないでよかった

インスタ映え以上のインスタ映え たつぷりのレモネード置き熟睡(うまい)せば愛してしまうでせうよ世界を(紀野恵) 立風書房『新星十人』紀野恵集自選一〇〇首<夏>より 現代を覆う一般性と整合しない、いくつものひらきを、この一 紀野恵「たつぷりのレモネード」短歌をやめないでよかった

光森裕樹「わたしも云へばよかつた」ご自分を晒す勇気がある

匿名が破れないうちは 云つたとほりになつたと云つてひとびとが嗤ふ——わたしも云へばよかつた(光森裕樹) 本阿弥書店『歌壇』2017.3月号「云へない」より ほら言わんこっちゃない、なんてことを口にする人がいる。 そう口に 光森裕樹「わたしも云へばよかつた」ご自分を晒す勇気がある

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