佐伯裕子の「うっすら」/老いは醜いのか/ゲーテと比較して NEW!
1 八十歳になったゲーテは、十八歳の若い女性に結婚を申し込んだんだそうな。いくらゲーテでもこれはアウトじゃないか。いくつになっても歩いていれば路傍の花に心を奪われることはあろう。でも、ゲーテさん、八十にもなって、十八の子 … 佐伯裕子の「うっすら」/老いは醜いのか/ゲーテと比較して
1 八十歳になったゲーテは、十八歳の若い女性に結婚を申し込んだんだそうな。いくらゲーテでもこれはアウトじゃないか。いくつになっても歩いていれば路傍の花に心を奪われることはあろう。でも、ゲーテさん、八十にもなって、十八の子 … 佐伯裕子の「うっすら」/老いは醜いのか/ゲーテと比較して
見も知らぬ町 すぐそこに家(うち)があっても良いような見なれた夕べの見も知らぬ町(浜名理香) KADOKAWA『短歌』2024.1月号「春めく」より 既視感ではない、と思われる。たしかに「見も知らぬ町」であれば、そこは、 … 浜名理香「夕べの見も知らぬ町」の「夕べ」なる言葉の力よ
1 息をしているのかどうかたしかめるたびにこわしてしまう結晶(鈴木美紀子) コールサック社『金魚を逃がす』(結晶)より 2 わたしは、別の記事で、鈴木美紀子の次の一首を挙げた。(この一首のための記事ではなったが) ほんと … 鈴木美紀子の短歌の「結晶」/殺意か純潔か/無呼吸症候群に
1 わたしが短歌を始めた頃の、今でも印象に残っている話題が、服部真里子の「水仙と盗聴」だった。 水仙と盗聴、わたしが傾くとわたしを巡るわずかなる水(服部真里子) 2 当時の“評”をここに並べる煩は避けるが、わたくし式守の … わからない短歌?/服部真里子「水仙と盗聴」/今さらまた?
カラスは歩くこともある トントンと羽を広げて跳ね進むカラスにもある無心の時間(細溝洋子) 本阿弥書店『歌壇』2015.10月号「鳩とカラス」より マンションの清掃作業に従事しているが、カラスという鳥類は、まったく迷惑な存 … 細溝洋子「カラスにもある無心の時間」の「にも」に知る働き
短歌を退屈にしない金魚 病室の花瓶の水を替えるとき金魚を逃してしまった気がして(鈴木美紀子) コールサック社『金魚を逃がす』(金魚を逃がす)より 「病室の花瓶の水を替える」場面で、<わたし>は、金魚を惜しんでおいでなので … 鈴木美紀子『金魚を逃がす』どうする/そして人生にしおり紐