阪森郁代「あいまいに時を過ごした」それがわが半生だったら

誰にでもあるあいまいな時間 あいまいに時を過ごしたその理由(わけ)をまたあいまいに考へてゐる(阪森郁代) 角川書店『ナイルブルー』(木星の小火)より 自堕落な日々を過ごしてしまいました、なんて歌ではないだろう。惰性に任せ … 阪森郁代「あいまいに時を過ごした」それがわが半生だったら
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誰にでもあるあいまいな時間 あいまいに時を過ごしたその理由(わけ)をまたあいまいに考へてゐる(阪森郁代) 角川書店『ナイルブルー』(木星の小火)より 自堕落な日々を過ごしてしまいました、なんて歌ではないだろう。惰性に任せ … 阪森郁代「あいまいに時を過ごした」それがわが半生だったら

もちろん立派な仕事です 電柱に向かいてしばらく立ちていし男がやおら登りはじめぬ(沖ななも) 北冬舎『白湯』(身の嵩)より 沖ななもの歌はいつもおもしろい。この一首もおもしろい。 が、この一首は、おもしろい先に感動を覚えて … 沖ななも「男がやおら」この世界は多くの人間たちがいること

尽きない魅力 「ごめんください、猫ゐますか」と子どもらが遊びにやつてくる春休み(田宮朋子) 柊書房『星の供花』(言葉のひかり)より 何度読んでも尽きない魅力がある一首である。 何度も読んで、あれこれ思うことの、どこがどう … 田宮朋子「ごめんください、猫ゐますか」少年の日のつばさよ

死がその角度をとるところ 高くつく夢だつたわ、とはじめての海外旅行を言ひしひと逝く(松原あけみ) 本阿弥書店『歌壇』2016年11月号「小鳥の匂ひ」より 人が亡くなる。一時的に何も考えられなくなると、亡くなった人の、思い … 松原あけみ「逝く」自分のまわりがまだ生きているありがたさ

なぜおもしろい くずすこと容易にて高く積み上げし積み木の上になほ一つ積む(長沢美津) 新星書房『車』(積み木)より なんでまたたかだか積み木を積む歌がおもしろいのだろう。 「くずすこと容易にて」で始まって、結句に「なほ一 … 長沢美津「容易にて」その短歌の前に何をどう思ってきたのか

オフィスと森 ざわめきのやまぬオフィスは森に似て葉擦れの音に振り向いてゐる(飯田彩乃) 本阿弥書店『歌壇』2016.3月号第二十七回歌壇賞受賞第一作「永遠が近づいてくる」より オフィスが舞台の短歌では、まずこの短歌に、第 … 飯田彩乃「振り向いてゐる」オフィスの中の底力のある人たち
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