虫追篤「刺さってゆく」緻密に選ぶ語彙で不気味な世界を生む

緻密に語彙を手当てする 硝子目の熊は静かに幼子に針が刺さってゆくのを見てる(虫追篤) 『ダ・ヴィンチ』2022年1月号「短歌ください」第165回(穂村弘・選) 不気味な一首である。しかし、ここは、確かな現実世界である。 … 虫追篤「刺さってゆく」緻密に選ぶ語彙で不気味な世界を生む
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緻密に語彙を手当てする 硝子目の熊は静かに幼子に針が刺さってゆくのを見てる(虫追篤) 『ダ・ヴィンチ』2022年1月号「短歌ください」第165回(穂村弘・選) 不気味な一首である。しかし、ここは、確かな現実世界である。 … 虫追篤「刺さってゆく」緻密に選ぶ語彙で不気味な世界を生む

それは美しいデザイン 日記よりも出納帳は明るくて薄桃色の線の平行(澤村斉美) 第52回(2006年)角川短歌賞「黙秘の庭」より わかる。このテンプレートを、わたしは、なんて美しいデザインだ、と思ってきたし、その思いは、今 … 澤村斉美「うすくなるのだ」いっそ爽快に時を失う理由は黙秘

たつた一つ咲いてくれたる たつた一つ咲いてくれたる紫陽花が手わたすやうに滴をこぼす(岡部由紀子) 本阿弥書店『歌壇』2015.9月号<第十二回筑紫歌壇賞受賞第一作二十首>「三年目」より このように作られた短歌を、わたしは … 岡部由紀子「たつた一つ咲いてくれたる」紫陽花の個の美しさ

現代にはない「ひとりぽつち」 君の電車闇に消ゆればまた暫くひとりぽつちの我と思ひぬ(靑木ゆかり) 第5回(1959年)角川短歌賞「冬木」より <「消」と「冬」は異体字> 短歌に限らないが、こんな場面の話は、例を挙げようと … 靑木ゆかり「ひとりぽつち」悲しい風のどうあっても悲しい音

なおまだ心の目をみはる 夏みかんのなかに小さき祖母が居て涼しいからここへおいでと言へり(小島ゆかり) 青磁社シリーズ・牧水賞の歌人たち『小島ゆかり』代表歌三〇〇首・大松達知選 『折からの雨』25首より ついきのうは、木枯 … 小島ゆかり「ここへおいで」どこかに置き忘れた歌が見つかる

神々しいほどの短歌 サクッサクッ 踏む雪鳴ると語るとき生徒ら私語をやめてわれ向く(森山良太) 第51回(2005年)角川短歌賞「闘牛の島」より 神々しいほどの威厳を覚える。 「サクッサクッ 踏む雪鳴る」が神々しいのではな … 森山良太「離島配属」現実を生きる人一人の人生の偉大な価値
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