おすすめの歌集

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人生はいいもんだ

どの歌集も何度も読み返しました。どの歌集も、この人生を、残された時間を呪わないでいいことを教わります。その歌集の歌人に、その歌人の人生に、わたしは、都度、膝を屈して敬いました。

中畑智江『同じ白さで雪は降りくる』人生に雪の白さが新しく

目安: 約7分

決意 星おちてさやかなる音聞きし夜のわれはひそかに鎖骨を守る(中畑智江) 書肆侃侃房『同じ白さで雪は降りくる』(ナナメノキ)より 星おちて どこかに「星おちて」ではあるまい。今ここに流星を見た。流星と言っても、それは、泣 中畑智江『同じ白さで雪は降りくる』人生に雪の白さが新しく

長嶺元久『百通り』世界は愚かしくないことを信じられる人生

目安: 約6分

待合室 いまは亡き病人(やまうど)描きしやまぶきの黄(きい)は咲き継ぐ待合室に(長嶺元久) 本阿弥書店『百通り』(むらぎもの)より <わたし>=長嶺元久は、医師である。このような医院の医師である。その人生に、このような医 長嶺元久『百通り』世界は愚かしくないことを信じられる人生

阪森郁代『ナイルブルー』生きるも死ぬも水の力がそこにある

目安: 約9分

なぜ自己否定を必要とする みづからを否定したくて否定するこの明るさの中なる二月(阪森郁代) 角川書店『ナイルブルー』(蜜にもならむ)より わざわざ否定することもない現在に、ここで、否定すべきところを探してみたのか。 否定 阪森郁代『ナイルブルー』生きるも死ぬも水の力がそこにある

小暮政次『青條集』鮮やかなるくれなゐは新しき道のはじまり

目安: 約4分

なんとも人間らしい一場面 怒りたる電話かけつつありしとき地震(なゐ)の過ぎしは吾知らざりき(小暮政次) 短歌新聞社小暮政次『青條集』「新しき丘」より 温厚な人でも稀にこんな姿を見せることはある。言わねば胎ふくるる、という 小暮政次『青條集』鮮やかなるくれなゐは新しき道のはじまり

大野誠夫『羈鳥歌』短歌では求道と耽美が両立することを知る

目安: 約6分

脅やかされて 黒砂にものうき歩みかへすとき脅(おび)やかされて生きのびゆかむ(大野誠夫) 短歌新聞社大野誠夫『羈鳥歌』「胡桃の枝の下」より そういうことを詠んだ歌ではないが、「歩みかへす」のであれば、この人生の先を、無思 大野誠夫『羈鳥歌』短歌では求道と耽美が両立することを知る

加藤克巳『玄青』人間にはかなしみの手さえふる力があること

目安: 約5分

加藤克巳の韻律 酔ひみだれ一人は暗き海にくだる弱小なり人間の後(うしろ)かげ(加藤克巳) 短歌新聞社加藤克巳『玄青』「エスプリの花」抄(灰色の空)より 加藤克巳の韻律は独特である、との趣旨の評を、加藤克巳を調べていると、 加藤克巳『玄青』人間にはかなしみの手さえふる力があること

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