大西民子

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大西民子『石の船』木蓮の花一輪を辛く悲しい人生に拾うこと

孤独 忽ちに遁(のが)しし幸よ用のなくなりしリキュールグラスを磨く(大西民子) 短歌新聞社『石の舟』大西民子歌集「まぼろしの椅子」抄(寂しき電話)より 夫が去ってしまったようだ。 「リキュールグラス」に、それも、「リキュ 大西民子『石の船』木蓮の花一輪を辛く悲しい人生に拾うこと

大西民子「切り札」ハートのAが出ない現実をいかに生きるか

切り札がない 切り札を持ちて歩めるわれならず川の匂ひのこよいは著(しる)し(大西民子) 短歌新聞社『石の舟』大西民子歌集「花溢れゐき」抄(花溢れゐき)より 「こよひ」の「川」は、悪臭が、ひどくただよっている、ということか 大西民子「切り札」ハートのAが出ない現実をいかに生きるか