おすすめの一首

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まことにおすすめ

一記事に一首だけ載せているとは限りません。連作単位で、そこにある短歌をすべて引いているものもあります。いずれも愛しぬける短歌です。ここをこうおさえるといい短歌ができる、歌作上の発見を記録しているものもあります。

川崎あんな「ハシモトさん」平凡な暮らしに粲然たる水は奔る

水により世界に人は生きている ゆふぐれのテラスを滌ふ音はして耳のなかまであふるゝ水位(川崎あんな) 砂子屋書房『あんなろいど』(種々之歌 二十五)より <「音」は旧字> 「テラスを滌ふ」水が、自分の前後を翔ける。されど、 川崎あんな「ハシモトさん」平凡な暮らしに粲然たる水は奔る

長谷川銀作「用なき人に長居されてゐる」だから短歌が好きだ

何かこう料簡がお狭いとしか思えないが 黙つてもをられぬままに口をきき用なき人に長居されてゐる(長谷川銀作) 筑摩書房『現代短歌集』長谷川銀作集「寸土」より 人生とは、とまでは言わない。日々の暮らしは、自分に有意義な時間ば 長谷川銀作「用なき人に長居されてゐる」だから短歌が好きだ

四賀光子「み山の杉をそのままに」<わたし>の心情の再現性

世界の点景に身を置く 雲濡るゝみ山の杉をそのままに庭木となして人は住まへる(四賀光子) 筑摩書房『現代短歌集』四賀光子集「朝月」(昭和十三年刊)より <「朝」は旧字です> 日常生活もどうしてどうして劇場舞台なのである。神 四賀光子「み山の杉をそのままに」<わたし>の心情の再現性

岡山たづ子「水仙のうすき緑を」敬愛すること限りなき智徳

どれだけ智徳の高さがおありなのだろう いちはやく芽をのぞかせし水仙のうすき緑を猫がかぎをり(岡山たづ子) 短歌新聞社『雪の香』岡山たづ子歌集「荒地に炎ゆ」抄(春のいのち)より 「水仙のうすき緑」は「猫」を生み出すのである 岡山たづ子「水仙のうすき緑を」敬愛すること限りなき智徳

原田彩加「しあわせな一日だった」楽しくなれる短歌でござる

しあわせな短歌における出色の一首 しあわせな一日だったなみなみとしているものをこぼさず帰る(原田彩加) 書肆侃侃房(新鋭短歌シリーズ)『黄色いボート』(とおい心音)より きょうはいい一日だったなあ、なんて短歌がある。その 原田彩加「しあわせな一日だった」楽しくなれる短歌でござる

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