式守 操

阪森郁代「流動体のやさしさ」その気になればこう生きられる

「轟音」と「はかなごと」 轟音に列車は過ぎてその後にはかなごとなど言ひ出す人も(阪森郁代) 本阿弥書店『歌壇』2017.4月号「夜のさざなみ」より なぜ「その後に」なのか。「轟音」があっては話が聞こえまいと、話が、いった 阪森郁代「流動体のやさしさ」その気になればこう生きられる

読売歌壇3席「天井に剣」既に持っている短歌用サイズの言葉

わたしの横で眠る妻 高熱の妻のとなりで天井に剣が吊るしてあるように寝る(式守操) 選者:黒瀬 珂瀾(22.12.26)より 3席でした。【評】が付きました。 【評】妻の病がうつるかもしれないと不安がりつつ、しかし隔離もで 読売歌壇3席「天井に剣」既に持っている短歌用サイズの言葉

国分良子『ぴいかんの空』子のない夫婦が持ち合うジョーカー

夫婦ふたりでも 眠りいるきみのメガネを外したりきみにもきっと不安はあるらん(国分良子) 本阿弥書店『ぴいかんの空』(鳥海山)より 「メガネを外」す、その手の皎潔なるが、まことに美しい一首だ。 そして、次の一首で、わたくし 国分良子『ぴいかんの空』子のない夫婦が持ち合うジョーカー

NHK短歌佳作「運」表現したいことに余計なことは除外したい

何の「運」でいくべきか 重心をやっと定めた子の傘が進む低さで追いかける雨(式守操) 佐佐木定綱・選題詠「運」より NHK短歌佳作に、一首、採っていただきました。 「運」と言えば、運不運、運命などの主題がまず頭に浮かびまし NHK短歌佳作「運」表現したいことに余計なことは除外したい

西行の歌/苦しむ身は苦しむための身にあらず/月を任せてん

1 これは、趣味を持つとか持てないとか、そのようなレベルの話ではない。 若い人は、わたしが若かった頃もそうであるが、この人生に何ができるか自分の可能性を探るが、いたずらに時間は過ぎるばかりで、気がつくと中高年になっている 西行の歌/苦しむ身は苦しむための身にあらず/月を任せてん

田口綾子『かざぐるま』このままではいられない青春の美しさ

独立心 洗はずに持ち帰る服ちちははの晩年に食ひこみすぎぬやう(田口綾子) 短歌研究社『かざぐるま』(ただいま)より この判断の、いかにも聡明なあり方が、わたしを、『かざぐるま』の<わたし>から目を離せなくする。&nbsp 田口綾子『かざぐるま』このままではいられない青春の美しさ