月: 2024年3月

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服部真里子『行け広野へと』最も価値ある瞬間を表現する手法

たとえばクリスマスはこう詠まれた 樅の木の線対象のいくつかを収めた冬のカメラを磨く(服部真里子) 本阿弥書店『行け広野へと』(冬のカメラ)より 「樅の木」を「冬のカメラ」が。ああ、これは、クリスマス会の記念写真か。 クリ 服部真里子『行け広野へと』最も価値ある瞬間を表現する手法

広阪早苗「疲れましたとほほえみくれぬ」ほほえみの真の意味

疲れました 転任のひとにおつかれさまと言えば疲れましたとほほえみくれぬ(広坂早苗) 本阿弥書店『歌壇』2017.6月号「かきつばたの里」より <わたし>は、学校の教師であろうか。「転任」なんて言い方であれば。となると、こ 広阪早苗「疲れましたとほほえみくれぬ」ほほえみの真の意味

棚木恒寿「ただ置かれたる水槽に無傷の水」この水槽は必然か

水槽 日陰にてただ置かれたる水槽に無傷の水は入れられてあり(棚木恒寿) 本阿弥書店『歌壇』2017.10月号「蓑虫とお盆」より ある。このような水槽はある。 この一首の水槽が珍しい存在でないことを、人は、ちゃんとわかって 棚木恒寿「ただ置かれたる水槽に無傷の水」この水槽は必然か