木曽陽子「わが街に白き館の」見え得ていなかった美の認識を

それはあった 八月の音なき日なれどわが街に白き館の立ちあらわれつ(木曽陽子) 本阿弥書店『歌壇』2016.10月号「獏の見る夢」より 八月。音なき日。白き館。 八月なのに「音なき日」である。音なき日なのに「白き館」なので … 木曽陽子「わが街に白き館の」見え得ていなかった美の認識を

それはあった 八月の音なき日なれどわが街に白き館の立ちあらわれつ(木曽陽子) 本阿弥書店『歌壇』2016.10月号「獏の見る夢」より 八月。音なき日。白き館。 八月なのに「音なき日」である。音なき日なのに「白き館」なので … 木曽陽子「わが街に白き館の」見え得ていなかった美の認識を

人生は短くもあらずして 一概に人生は短くもあらずしてドン・キホーテの五冊目を読む(山田吉郎) 本阿弥書店『歌壇』2017・4月号「花絶えず」より ドン・キホーテは風車に追撃するんだそうな。そこからドン・キホーテ型なんて人 … 山田吉郎「人生は短くもあらずして」時間は寸法で測れないが

回す地球儀 アメリカの息子の電話を台湾の息子に伝えて回す地球儀(岡本育与) 本阿弥書店『歌壇』2016.4月号「春は静かに」 アメリカと台湾の、どちらが兄でどちらが弟か。それはどうでもいい。が、<わたし>はまず、アメリカ … 岡本育与「回す地球儀」地球の皮膜は母子の愛に蔽われていて

1 保育所の隣りのビルの地下にあり昼は閉ざせるニューハーフパブ(小島一記) 本阿弥書店『歌壇』2017.5月号「通勤電車を待つしじま」より こんな隣り合わせがあっていいのか。と、言ってはアウトなのか。 そう思って当然だと … 小島一記の短歌より/保育所とニューハーフパブの共存の可否

籤運 吉野山いつなら桜満開か籤運弱きが行く日を決めん(能田美千子) 本阿弥書店『歌壇』2016.7月号「うおのめ」より くじ運の悪い<わたし>は、桜が満開になる前に、あるいは名残りの花を見るために吉野山に立つかもしれない … 能田美千子「籤運」「おのれを責めつつ」まねできない眩しさ

1 「カミさんが壊れかかって」別れぎわに言わでものこと口にしたりき(千々和久幸) KADOKAWA『短歌』2015.7月号「それじゃ行くよ」より 2 「壊れかかって」とは、認知症の初期症状か。何らかの精神疾患か。認知症の … 千々和久幸の短歌より/妻の異変を話すことになぜ逡巡がある