式守 操

大崎安代「イライラせずに信号を」偉大なる明るさとウィット

主人公<わたし>が魅力的な短歌 満月の暑くも寒くもない夜はイライラせずに信号を待つ(大崎安代) 本阿弥書店『歌壇』2017.4月号「宇宙への旅」より つまらない理屈をつけるようで気がさすが、「信号を待つ」のに、ふだんは、 大崎安代「イライラせずに信号を」偉大なる明るさとウィット

田宮朋子「かなしみかたがたりない」身の窮巷になぜここまで

かなしみかたがたりない自覚の価値 頬杖をつきつつまたもおもひをり わたし、かなしみかたがたりない(田宮朋子) 第48回(2002年)角川短歌賞「星の供花」より 角川短歌賞受賞作の、この『星の供花」は、柊書房『星の供花』に 田宮朋子「かなしみかたがたりない」身の窮巷になぜここまで

NHK短歌佳作「負ける」才能もないのに短歌を続けられるか

敗者の美学はある 首位打者が不遇に耐えていた過去を首位を逃した彼は語った(式守操) 佐佐木頼綱・選題詠「負ける」より NHK短歌の佳作に一首、採っていただきました。 さて、たとえば短歌を投稿して、不採用は、採用された人に NHK短歌佳作「負ける」才能もないのに短歌を続けられるか

長嶺元久「四十年間務めたるけふも」一人生をかけて咲いた花

過ぎた日々が短歌で試される 内科医を四十年間務めたるけふも読みをり『風邪の診かた』を(長嶺元久) 本阿弥書店『歌壇』2016.1月号「ドラえもんのポケット」より この連作「ドラえもんのポケット」は、歌集『百通り』(本阿弥 長嶺元久「四十年間務めたるけふも」一人生をかけて咲いた花

小島なお「母親に抱かれ静かになりし子の」永遠の親和の権化

非日常が未来を進む 母親に抱かれ静かになりし子の眼は深みどり深夜のバスに(小島なお) 第50回(2004年)角川短歌賞「乱反射」より 「深夜のバス」は、何も珍しい話ではないが、平凡とも言い難い。非日常である。 「母親に抱 小島なお「母親に抱かれ静かになりし子の」永遠の親和の権化