森岡千賀子「性別の分からぬ老いと乳飲み子」なんと荘厳な

性別不詳 性別の分からぬ老いと乳飲み子は電車にふかく眠りてゐたり(森岡千賀子) 本阿弥書店『歌壇』2017.9月号「ガザニア」より おじいちゃんかおばあちゃん、どっちなのかわからないお年寄りを見かけることが、たしかにある … 森岡千賀子「性別の分からぬ老いと乳飲み子」なんと荘厳な

性別不詳 性別の分からぬ老いと乳飲み子は電車にふかく眠りてゐたり(森岡千賀子) 本阿弥書店『歌壇』2017.9月号「ガザニア」より おじいちゃんかおばあちゃん、どっちなのかわからないお年寄りを見かけることが、たしかにある … 森岡千賀子「性別の分からぬ老いと乳飲み子」なんと荘厳な

神は寂しむ けはひなく降る春の雨 寂しみて神は地球に鯨を飼へり(睦月都) 第二十七回(2016年)歌壇賞・候補作品「けはひなく降る春の雨」より あ、飼ったのか、と思った。地球に。神さまだからな。 飼へり 神さまともなれば … 睦月都「神は地球に鯨を」なんと飼ってしまったがそれはなぜ

死に連れてゆく力 待てとしか教へぬ犬に先立たれわが終末をまつ日日長し(三留ひと美) 本阿弥書店『歌壇』2017.8月号「単衣」より 飼い犬が死んでしまったが、<わたし>はまだ、こうして生きている。というハナシからはみ出し … 三留ひと美「待て」死を妨げる力の大きさ/生きているとは何

前方の夕焼け 草の茂る小道を通り夕焼けの向かうにいつかゆかうと思ふ(小紋潤) 本阿弥書店『歌壇』2017.8月号『蜜の大地』(ながらみ書房)<第14回筑紫歌壇賞>小島ゆかり抄出より 前方に夕焼けを見るくらいいくらだってあ … 小紋潤「夕焼けの向かうにいつか」失望がない世界はあるのか

落とし物のハンカチ 所有者を離れし赤きハンカチが路傍の柵に括られてゐる(島田幸典) 本阿弥書店『歌壇』2017.7月号「路傍の柵」より どこかに遺失者がいるわけだ。遺失者は、ここで、ハンカチが柵に括られていることを知らな … 島田幸典「赤きハンカチ」落とし物を法律と短歌で読んでみる

生まれた哲学 きいちゃんはきいちゃんになるために生まれたの 八歳の子の妙(たへ)なる哲学(松川洋子) 本阿弥書店『歌壇』2017.4月号「奇想天外」より きいちゃんには、これからも長く生きてゆくことに、煩瑣なものが何もな … 松川洋子の短歌/「生まれた」と「死ぬとき」の歌/歌の継続