短歌ブーム/夢のような話であるが果たしてそれは本当なのか

1 ちょっとした短歌ブームなんだそうな。短歌は簡単です、と言われているのが目に留まることのよくある最近である。「短歌はかんたん」とか「短歌はカンタン」なんて表記されて。短歌の愛好者とすれば悪い話でもなかろうが、短歌が簡単 … 短歌ブーム/夢のような話であるが果たしてそれは本当なのか

1 ちょっとした短歌ブームなんだそうな。短歌は簡単です、と言われているのが目に留まることのよくある最近である。「短歌はかんたん」とか「短歌はカンタン」なんて表記されて。短歌の愛好者とすれば悪い話でもなかろうが、短歌が簡単 … 短歌ブーム/夢のような話であるが果たしてそれは本当なのか

好き? お母さんあきちゃんのこと好き?と聞くもちろんだとも薔薇の如くに(花山周子) 『短歌』(2016年)1月号 本阿弥書店『歌壇』2016.12月号<2016年を象徴する百首>上村典子選今年の十首より 子どもはこんなこ … 花山周子「もちろんだとも薔薇の如くに」大好きなわが子よ

待合室 いまは亡き病人(やまうど)描きしやまぶきの黄(きい)は咲き継ぐ待合室に(長嶺元久) 本阿弥書店『百通り』(むらぎもの)より <わたし>=長嶺元久は、医師である。このような医院の医師である。その人生に、このような医 … 長嶺元久『百通り』世界は愚かしくないことを信じられる人生

純粋な手紙 純粋な手紙などなき郵便の束を配るよ赤いバイクが(佐伯裕子) 本阿弥書店『歌壇』2017.11月号「可笑しな引力」より 「純粋な手紙」という修辞(おもしろい)は胃の腑にすとんと落ちるが、それが、(現代には)ない … 佐伯裕子「純粋な手紙などなき」現代の世に平然とした情志

なぜ自己否定を必要とする みづからを否定したくて否定するこの明るさの中なる二月(阪森郁代) 角川書店『ナイルブルー』(蜜にもならむ)より わざわざ否定することもない現在に、ここで、否定すべきところを探してみたのか。 否定 … 阪森郁代『ナイルブルー』生きるも死ぬも水の力がそこにある

糸のようなもの 潮騒が引くとき身体の内部より抜かれる糸のようなものあり(立花開) 本阿弥書店『歌壇』2016.9月号「千年強く」より この「糸のようなもの」のことはよくわかる。もっとも「糸のようなもの」との認識ではなかっ … 立花開「糸のようなもの」との表現を可能にさせる差はどこか