五十嵐順子「青鷺の瞑想日和」青鷺が思いめぐらすものとは

そこに青鷺がいた わずかなる雨は湖面に波も立てず瀬の青鷺の瞑想日和(五十嵐順子) KADOKAWA『短歌』2015.9月号「おれの杭」より この連作「おれの杭」は、歌集『奇跡の木』(ながらみ書房)に収録されています 実在 … 五十嵐順子「青鷺の瞑想日和」青鷺が思いめぐらすものとは
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そこに青鷺がいた わずかなる雨は湖面に波も立てず瀬の青鷺の瞑想日和(五十嵐順子) KADOKAWA『短歌』2015.9月号「おれの杭」より この連作「おれの杭」は、歌集『奇跡の木』(ながらみ書房)に収録されています 実在 … 五十嵐順子「青鷺の瞑想日和」青鷺が思いめぐらすものとは
生と死とあくまで生の側にいて 空に小さき皺も残さず人逝きて拡声器の声新しき四月(五十嵐順子) ながらみ書房『連鎖』(母葬りたる視界)より 「人逝きて」に、「空に小さき皺も残さず」との表現は、わたくし式守の胸に、しみじみと … 五十嵐順子「空に小さき皺も」生と死が張り合う天そして地
短歌はこの人生を問う 書類袋持ちしまま会いに来し人がそれを抱きて帰りゆきたり(五十嵐順子) ながらみ書房『I miss you』(ルーペ)より これ、これ、こういうの。こういう短歌を、わたくし式守は、大好きなのである。 … 五十嵐順子「書類袋持ちしまま会いに来し人が」揺さぶる短歌
短歌は説明文ではないからである 冬物を出すたび一度はかぶりみる父の雪下ろし用目出し帽(五十嵐順子) ながらみ書房『Rain tree』(グレタ・ガルボみたい)より 短歌は説明文ではいけない。説明文では詩にならない。 その … 五十嵐順子「一度はかぶりみる」世界がそよぐは音色次第で
人間は人間を死なせたくない ごめんなさいこの世は難儀なところにて嫌がる酸素マスクも当てる(五十嵐順子) 『詩客』「見るのみ」より 人間は、人間を、死なせるわけにいかない。このテーゼが、こうもわかりやすく腑に落ちた例を、わ … 五十嵐順子「嫌がる酸素マスクも当てる」何度でも歌える短歌