穂村弘

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くりはらさとみ「好きです」恋をして時間が通り過ぎていた頃

キッチンで結婚式 キッチンで結婚式を挙げているハエを一度に天国へ送る(くりはらさとみ) 『ダ・ヴィンチ』25.09月号「短歌ください」より穂村弘・選 「結婚式を挙げている」ここ「キッチン」は、「ハエ」が新郎新婦になる教会 くりはらさとみ「好きです」恋をして時間が通り過ぎていた頃

くりはらさとみ「とつぜん」すぐそばの意表を突くリアリティ

パソコンという既婚者 「とつぜん」を変換したらパソコンは「結婚した」と既婚になった(くりはらさとみ) 読売歌壇25.03.31俵万智・選より 変換するとおかしな単語が出ることがある。 「既婚」の単語に「とつぜん」の読みを くりはらさとみ「とつぜん」すぐそばの意表を突くリアリティ

柴田葵の短歌より/「実際」の増幅/それは衒われた奇でなく

1 あの友は私の心に生きていて実際小田原でも生きている(柴田葵) 『母の愛、僕のラブ』 小学館『短歌のガチャポン』穂村弘より 2 作者には失礼であろうところをバカ正直にナンであるが、わたしは、『母の愛、僕のラブ』を通して 柴田葵の短歌より/「実際」の増幅/それは衒われた奇でなく

短歌も天体に依存しているのではないか/国分良子の歌を例に

1 警報器が鳴って遮断機下り始む今日は誰とも話していない(国分良子) 本阿弥書店『ぴいかんの空』(鳥海山)より こんなことはある。まったく同じ経験は一度もないのにわかる。 2 「今日は誰とも話していない」なあ、と踏切で思 短歌も天体に依存しているのではないか/国分良子の歌を例に

穂村弘「目を閉じる」燦然とされど痛みに裂かれるあの夏の光

穂村弘のわたしが愛する一首 コピー機に本押しつけて目を閉じる 岡田有希子の夏の光よ(穂村弘) 本阿弥書店『歌壇』2016.8月号「五百円玉の夜」より 確かめる機会がないが、試験が近づいた学生が、友人のノートや試験に関係す 穂村弘「目を閉じる」燦然とされど痛みに裂かれるあの夏の光