
目 次
それは1秒の直観であったが
歯ブラシと同じ哲学やわらかい枕もあればかたいのもある(式守操)
小島なお・選:題詠「枕」より
NHK短歌の佳作に、一首、採っていただきました。
バカ正直に明かすことはないが、わたくし式守、何週間も推敲に推敲を重ねた作品が、採用された試しがない。
今回も推敲に推敲を重ねた作品が採られたわけではありませんでした。
たった1秒の直観だけで終わらせてしまったものでした。
もちろんうれしかったですよ。
目標の高い投稿者には、たかだか佳作の、それもたまたまの程度かも知れませんが、非才を嘆いて投稿を続けている者は、たとえ佳作でも、それがたまたまだったとしても、自分の名義で自作が掲載されるよろこびはやはり小さくないのです。
ただ、経験値を上げることに、与れたのかどうか。
というのはあります。
それでも、
当サイトとしては、せっかく採用される経験ができたことを、短歌を始めて、初の採用を目指している人の参考に、歌作過程を、どなたかと共有したい、と考えました
それが1秒の直観だとしても
1 枕は歯ブラシと同じ話だ
かたいのもあればやわらかいのもある。
2 もはや哲学ですな
麺は硬いのがいいか、柔らかいのがいいか、ってただの好みだろうか、ということです。
3 だったらこうする
(完成)
歯ブラシと同じ哲学やわらかい枕もあればかたいのもある
ふりかえって/そして、仲間へ
チェックリスト
・言葉で表現しようとしているか
・それを別の言葉にして「枕」に新しいイメージが生まれたか
・一首の内部構造は単純で足りる
哲学=やわらかい+かたい
そう、これだけである。
しかし、要注意ありか
いくら素直に、
と言ったって、枕も歯ブラシも「同じ話」では歌人の芸などありはしまい。
以上。
短歌を投稿していて、もうあきらめかけている人の参考になれば幸いです。
いっしょにいい作品を世に出せるようにがんばりましょうね。
