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数は少なくても残せる歌はある。
短歌は人生を奪うものでしょうか?

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短歌で人生の成功と危険の表裏一体を/くりはらさとみの傑作

シールをはがせた日あまりにもみごとにシールをはがせた日 ああ 掃除機の掃除までした(くりはらさとみ)「Meets Regional」2026年6月号「岡野大嗣と詠むレッツ短歌!」第61回テーマ「シール」一読後、まずこんなことを思った。(“読...
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短歌で読者を目撃者にする/カメラワーク/阪森郁代さんより

単なる公園の説明ではないまつすぐに伸びて縦横シンメトリーこの公園は薔薇の領域(阪森郁代)ながらみ書房『短歌往来』2026年5月号「自然詠を詠む・撮る・描く(大阪市北区)」(流れゆくのみ)より大阪市北区で、バラ園があって、シンメトリーな配置で...
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野上洋子「街より来たるは元教授」心に深く響く再生の物語が

幾重にも魅力がある理由は廃校を地球史研究所にすると街より来たるは元教授とふ(野上洋子)本阿弥書店『花の村』(落穂ひろひ)より幾重にも魅力がある歌だと思った。廃校の校舎が無駄にならないとか、元教授の人生はまだまだであるとか、好感を持ったことに...
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くりはらさとみ「折り紙の裏のにおい」迷える羊を捜す尊さを

寄り道折り紙の裏のにおいを嗅ぐような寄り道をまだ始めたばかり(くりはらさとみ)「Meets Regional」2025年12月号「岡野大嗣と詠むレッツ短歌!」第55回テーマ『寄り道』より「寄り道を始めた」がすばらしい。寄り道であることに焦燥...
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短歌の韻律/久保田登の短歌より/言葉次第でそれは定型維持

おもしろすぎるわれながら不器用なセロテープの貼り具合 宅急便に出しては来たが(久保田登)ながらみ書房『短歌往来』2025年5月号「窓を開ければ」より1 2句目が字余り2 初句と3句目に特別感がない3 下句ではしたことがそのまんまされど、この...
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木曽陽子「わが街に白き館の」見え得ていなかった美の認識を

それはあった八月の音なき日なれどわが街に白き館の立ちあらわれつ(木曽陽子)本阿弥書店『歌壇』2016.10月号「獏の見る夢」より八月。音なき日。白き館。八月なのに「音なき日」である。音なき日なのに「白き館」なのである。そんな背景も世の中には...
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能田美千子「籤運」「おのれを責めつつ」まねできない眩しさ

籤運吉野山いつなら桜満開か籤運弱きが行く日を決めん(能田美千子)本阿弥書店『歌壇』2016.7月号「うおのめ」よりくじ運の悪い<わたし>は、桜が満開になる前に、あるいは名残りの花を見るために吉野山に立つかもしれない、と。気持ちはわかる。そう...
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山下雅子「簡潔の妙」自分の歌よ/モチベーションを維持せよ

庭の木/簡潔の妙推敲に耽りて見やる庭の木々剪り込まれたる簡潔の妙(山下雅子)本阿弥書店『歌壇』2017.5月号「声」より人生のこれが最後の一日までたいせつにしたい一首だ。歌作中だったのか。ああでもない、こうでもないと推敲していると、それが、...
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井川京子の短歌より/職業詠の魅力/その仕事は価値がある

ただ髪を切るのではない「雨ですねエ」のひと声ののちほぐれゆくひとの心をしばしあずかる(井川京子)第28回(1982年)角川短歌賞「こころの壺」より言われてみれば、であった。井川京子の連作「こころの壺」を順に読むと、ここが、床屋であることがわ...
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細溝洋子「カラスにもある無心の時間」の「にも」に知る働き

カラスは歩くこともあるトントンと羽を広げて跳ね進むカラスにもある無心の時間(細溝洋子)本阿弥書店『歌壇』2015.10月号「鳩とカラス」よりマンションの清掃作業に従事しているが、カラスという鳥類は、まったく迷惑な存在なのである。指定曜日にゴ...
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立花開「糸のようなもの」との表現を可能にさせる差はどこか

糸のようなもの潮騒が引くとき身体の内部より抜かれる糸のようなものあり(立花開)本阿弥書店『歌壇』2016.9月号「千年強く」よりこの「糸のようなもの」のことはよくわかる。もっとも「糸のようなもの」との認識ではなかったが。つまり、それを、詩に...
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松川洋子の短歌/「生まれた」と「死ぬとき」の歌/歌の継続

生まれた哲学きいちゃんはきいちゃんになるために生まれたの 八歳の子の妙(たへ)なる哲学(松川洋子)本阿弥書店『歌壇』2017.4月号「奇想天外」よりきいちゃんには、これからも長く生きてゆくことに、煩瑣なものが何もない。完成された哲学とはこの...